ヘリテージの「まちづくり」

  • リノベーション工事実績のご紹介

リノベーション成功事例 Vol.2 ~成功するリフォーム(リノベーション)のポイント!~

阪神本線「西宮」駅から徒歩16分(バス乗車8分、下車後徒歩1分)。

周辺には、大型スーパーなどの商業施設も豊富で、兵庫県下で始めて国家戦略特区法の制度を活用した公園内民間保育所(ゆめっこわかば保育園)がある約7,000平方メートルの大きな久保公園(通称・交通公園)も近く、子育て世代には、大変利便性の良い環境がそろうエリアにある【西宮朝凪アーバンコンフォート1室】が今回のリノベーションの舞台です。

さて、今回のご依頼は、長年ご家族で居住された後、長期間空室のまま放置されていた分譲マンション1室の運用のご相談でした。

売却、賃貸それぞれのシミュレーションをご提示後、ちょうどお客様が勤務先を退職され、起業されるタイミングでもあり、副収入として不動産収入がある方が得策と判断した結果、リフォーム後に収益物件として賃貸に出すことに決定いたしました。

長期間空室であり、劣化が激しい箇所も多数見受けられたため、まずは水回りの交換から間取り変更までフルパッケージでのリフォーム/リノベーションにかかる見積書を作成するところから開始し、その後「近隣募集中物件の調査」「過去の成約事例の調査」を行った上、オーナー様へ最終の推奨工事を提案することにいたしました。

※今回のケースは、長期的な収支のシミュレーションの結果、一般的に言われるリノベーション工事から通常のリフォーム工事に計画を変更し、早期客付けを達成した事例になります。

必要な工事範囲を見極める!

室内全体をリフォームする見積書を作成した後は「何が必要(不要)なのか?」の選別作業のスタートです!
その上でまず、近隣の募集中物件と数年分の成約物件の賃料、設備、リフォーム内容をすべて洗い出す作業から始めました。
やはりリノベーション(リフォーム)工事を行う上で、最も高額になるのが「システムキッチンの交換」と「ユニットバスの交換」の2つです。分譲マンションの広さになると、その2つの工事だけで軽く200万円を超えてしまいます。

もちろん劣化が激しく交換が止むをえない場合もありますが、今回はキッチンと浴室は、特殊な薬品で洗浄すれば、かなりキレイになると判断し、また競合物件にもシステムキッチン・ユニットバスの交換を行っていない物件が多数見受けられたため、募集条件の調整・工夫で客付けを行い、それらの工事は、工事範囲から外し、オーナー様のご負担を大きく削減する判断をいたしました。 

その他の工事範囲についてもすべての工事を「MUST(するべき)・BETTER(できれば)・NOT THIS TIME(今ではない)」の3分類に分け、オーナー様のご予算内の工事で、かつしっかりと客付けができる工事範囲の選定を行いました。
では「MUST(するべき)・BETTER(できれば)・NOT THIS TIME(今ではない)」の選別はどのように行ったらよいのでしょうか?
その方法を次に書いていきます。
 

費用対効果の高いリフォーム(リノベーション)はコレだ!(設備編)

ここでは費用対効果の高いリフォーム内容の選び方について実際に今回のケースと対比しながらご説明をしていきます。
まず、全国賃貸新聞が発表した「2020年ファミリー向け物件人気設備ランキング」をご紹介します。

◆2020年ファミリー向け物件人気設備ランキング【TOP15】※今回の物件にあるものは●印
第1位 インターネット無料(-)
第2位 宅配ボックス(●)
第3位 オートロック(●)
第4位 追い炊き機能(●
第5位 システムキッチン(●)
第6位 ホームセキュリティ(-)
第7位 浴室換気乾燥機(-)
第8位 防犯カメラ(●)
第9位 ウォークインクローゼット(-)
第10位 24時間利用可能ゴミ置き場(-)
第11位 エレベーター(●)
第12位 床暖房(-)
第13位 TVモニター付きインターフォン(●)
第14位 遮音性の高い窓(-)
第15位 ガレージ(●)

これらのランキングはあくまで全国的なランキングのため、物件があるエリアや入居者層などによって、上位から外れるもの、ランキング外のものでも重要視されるといったケースもあるはずです。
ですが、人気がある設備を標準とする新築物件や競合物件のリフォームがあれば、時間の経過によって相対的に所有物件の競争力が下がることになります。
そのため、常に必要性を把握しながら近隣競合物件の募集情報について日々チェックしておくことが重要です。

なお、上位15位にランキングされているものであっても「家賃が高くなっても欲しい設備」と「家賃が上がるなら要らない設備」の2種類があります。
もっとも重要なポイントは、それぞれの物件において、その2種類を選別することになります。
実際リフォームする際には、ぜひリフォーム業者や管理会社の担当者にその点を確認してください。意外と即答できなかったり、他の物件もしてます、と言いながら、調べてみるとそこまでの仕様の高い工事はしていなかったりするはずです。
オーナー様にとっては、工事範囲が広がれば広がるほど、工事代が重くのしかかってきます。そのことを踏まえて、それでも必要なのか(先ほど記述した「MUST(するべき)・BETTER(できれば)・NOT THIS TIME(今ではない)」)といった観点で業務を行うことが、管理会社やリフォーム会社にとって今一番求められる姿勢ではないでしょうか。

今回のケースは、分譲マンションの1室であったため、ランキング内の特に重要なポイントは概ね標準装備でした。その結果、重要でなく、かつ大きな費用が掛かる工事(第9位 ウォークインクローゼットなど)と管理組合マターのものは当初より検討外とし、設備の取捨選択はスムーズに完了いたしました。

費用対効果の高いリフォーム(リノベーション)はコレだ!(内装編)

続いては、設備以外の工事内容の費用対効果の高い工事のご説明です。
やはり初歩的なリフォームの内容になりますが、クロスの張替の際、リビング一面をアクセントクロスに変更することは、大変効果的です。
実際に見学に来られる方の印象も良くなりますが、何より募集図面や物件情報サイトなどの対外的な素材にも「写真映え」が高く、アクセントクロスがない他の物件との差別化になります。
ただし、カラー選択はとても重要です。部屋の方角、採光面の広さなどを考えず、ダークな色味でアクセントクロスを設定した場合、部屋の暗さがより強調され逆に敬遠されることにもなりかねません。
また、床材との相性や、そもそもターゲット層に受け入れられる印象を与ることが重要です。
さらに、アクセントクロスはリビングだけにするものではありません。弊社では、完成後のコンセプトに合わせ、廊下天井、トイレ、キッチンなどにもアクセントクロスを採用するケースが多くあります。
もちろん、少しでもコストを下げたいので、リビングのアクセント部分以外は、汎用品の白いクロスを使いたい、という反論もありそうですが、それは通常アクセントクロスに、汎用品より高価な品番を使うことが一般的だからであり、必ずしも汎用品を使ってはいけないルールはありません。
汎用品と同単価でも「カラフルなもの」「意匠性が結構高いもの」も各メーカーから販売されております。
予算との兼ね合いで、汎用品の中からアクセントクロスを選ぶことも十分可能ですので、アクセントクロスは積極的に採用されることをお勧めします。
なお、今回の工事では、メインターゲットの30代子育て世帯に加え、40代~50代の少しお子様が大きくなった子育て世帯を世帯調査等からサブターゲットに設定していたため、少し落ち着いたグリーンをリビングと和室のアクセントクロスに採用いたしました。

次は、床のリフォームですが、賃料の単価によりクッションフロアとフロアタイルの2種類を使い分けることができます。
最近は、新築分譲マンションでもフローリングでなくフロアタイルを利用することもありますが、フロアタイルは強度に優れ、家具による凹みなどの変形もなく、一度交換すれば、よほどの破汚損がなければ、美観的にも経年劣化しずらい点がお勧めです。
今回の物件でもフローリングからフロアタイルへの仕様変更を行い、工事費を抑えるとともに、今後賃貸として運用していく際、退去時の原状回復費用をできるだけ抑えるように配慮いたしました。
なお、クッションフロア、フロアタイルに共通の傾向ですが、最近では都会的な白に近い木目調のものより、木の温かみとマット感が感じられるアイボリー系のカラーが人気があります。今後、コロナウィルスの影響により、在宅勤務や外出の抑制などライフスタイルが変化し、今までの寝に帰るだけのスペースから、より多くの時間を過ごす空間に自宅がなることを考えれば、無機質な白よりもより木目がハッキリした温かみのあるアイボリー系がより人気になっていくことでしょう。
その他、今回のケースでも採用いたしましたが、浴槽の蛇口だけを新しいものに交換することは、費用対効果の高いリフォーム内容になります。蛇口に関して最も経年を感じさせるポイントは、劣化で黄ばんだ2ハンドルの蛇口です。2ハンドルからサーモスタット式へ変更することで、大きく印象が変わり、かなりマイナスポイントを挽回できることが可能です。キッチンについても同様で、蛇口を変えるだけ大きく印象が変わりますので、相当期間使用している浴槽、キッチンに関しては、蛇口の交換をぜひご検討ください。

その他、比較的安価なもので、効果の高いリフォーム工事には、①カメラ付インターフォン、②パネルスイッチ、③洗浄機付きトイレ(後付け)があります。それぞれ2~3万円前後でできる工事になりますので、クロスやフロアタイルの真新しい雰囲気にマッチするよう合わせて交換することをお勧めします。

最後に、金額がある程度大きくなりますが、和室の洋室への変更や、間取り変更(2DK→1LDK)も空室対策には効果的です。
費用は、30万円~50万円(クロス、フロアタイル張替代込)ほどかかりますが、ターゲット層の幅を一定水準まで若年層まで広げることができる点も、和室の洋室化、間取り変更の効果として期待することができます。

リフォーム/リノベーションには、少額なものから高額なものまで、非常に多くの工事内容がありますが、「常に費用対効果の高いリフォーム/リノベーション」を意識して、工事を進めていただければと思います。

リフォーム/リノベーションでお困りの方へ

収益物件のリフォーム工事やリノベーション工事の目的は、「空室期間を圧縮し、いかに賃料を上昇させ、長期的な収益を最大化するか」です。

ヘリテージ不動産経営管理では、常にオーナー様のエージェントとして、徹底した周辺競合物件の調査等に基づいた【費用対効果の高いリフォーム/リノベーションの提案】を行っておりますので、工事に関して、お困りの点やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

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